台風前に外壁工事をするメリットとは?(中編)

台風は、備えが肝心

台風は、低気圧域内の中心付近の最大風速が17.2m/s(秒)以上のものと定義されています。
毎回雨が降るとは限りませんが、台風が接近すると大雨により水害が発生したり、強風による停電が起こったりする場合があります。
台風が来てからでは、対策が間に合わないこともあり、日頃からの備えて置く必要があります。
台風前から時系列で対策について解説していきます。

前編、中編、後編で分けていますので、併せてご確認ください。
大切な住まいを守るため、是非ご活用ください。

台風発生から、台風が去った後に行うべきこと。(後編)

台風前に外壁工事をするメリットとは?

雨漏り対策

建物に、ひび割れや破損があれば、台風による大雨で雨漏りを引き起こします。

ひび割れ
樋破損

業者に施工を依頼した場合は、まず、屋根や外壁の点検が実施されます。
見えない箇所も点検、異常があった際にはすぐに修理してもらえることで、大きな被害を防げます。
また、台風が来る前に外壁塗装をすることで、劣化の修復と台風対策が同時に行え、雨漏りを防ぐことに役立ちます。
業者に、気軽に相談をすることをお勧めします。

台風後は業者が込み合う

台風発生後は、建物に纏わる様々なトラブルが発生します。
そのため、どの業者も各世帯の台風被害の補修で込み合い、業者の確保がしにくい状態になります。
予約が取れたとしても、数ヶ月待たなければならない可能性もあるため、その間に雨が降れば、更なるトラブルを招く要因となります。
台風前に、事前に建物のメンテナンスを実施することで、スムーズに建物管理が行えます。
建物に異常を見つけたら、早めにメンテナンスをしておきましょう。

業者で行う対策

屋根材

以前の瓦は、4列に1枚しか釘で留められていなかったのに対し、現在の瓦は、防災瓦と同様に台風などの強風や地震の揺れに耐えられるような構造、釘留めになっています。
但し、経年劣化によって瓦の角が取れ、隙間ができることで、瓦がずれやすくなる性質を持っています。
そういった瓦は落下の恐れがあるため、定期的に差し替えや葺き替え、ラバーロック工法(シーリング材を用いて瓦同士を接着させ、ずれを防ぐ施工方法。ずれを防ぐ目的であれば、非常に安価で有効的な工法)で、台風などの災害によるずれを防ぐ必要があります。

一つ注意しなければならないのは、固定を優先するが故、瓦の重なり部分を全てシーリング材で塞いでしまうと、瓦の下部に入り込んだ雨水の出口が無くなり、雨漏りを起こしてしまいます。
こういった場合、台風等の降雨量に関わらず、雨漏りを引き起こすため、改善するには、葺き替え工事が必要になります。
そのため、ラバーロック工法を行う際には、適切な施工が出来る業者を選びましょう。

やってはいけないラバーロック工法

屋根材と言っても種類が豊富ですが、瓦屋根の場合は、特に注意が必要です。
台風による被害で瓦屋根の飛散した瓦が人に当たれば、大きな事故になり得る危険性が高まります。
ズレやかけている部分、割れている部分がないか業者にチェックしてもらいましょう。

冠瓦と、のし瓦を積み上げ形成している棟は、屋根の中でも台風の影響を受けやすい部位です。

瓦がずれていないか、銅線に緩み・切れがないか、瓦を固定する役割を持つ漆喰にひび割れや剥がれが発生していないかどうかを、定期的にチェックしておきましょう。

漆喰補修は、約10年に1回、棟取り直しは、15~20年に1回、雨水の浸入を防ぐ防水紙は、20~25年に1回葺き直す必要があります。

多くの建物に使用されているスレート屋根材(コロニアル・カラーベスト)ですが、薄い形状であるが故、劣化が進行していれば台風による強風で煽られ、破損の可能性があります。
屋根材の破損が雨漏りの直接の原因になるとは言えませんが、屋根材の下部に葺かれている防水紙が露出することで、雨漏りのリスクが高まります。
また、スレート屋根材の頂部は、棟板金で覆われていますが、板金を固定している釘に、抜けや浮きがあると、強風時に飛散してしまいます。
築10年を経過している建物は、特に破損を起こす可能性が高くなるため、屋根塗装と併せ、ビスでの再固定や棟板金交換工事で下地貫板からの補修を行い、スレート屋根材のひび割れ、屋根材の吸水などの経年劣化をメンテナンスで抑えましょう。

高耐久屋根材として、近年注目されている金属屋根材ですが、一般住宅に限らず、折板屋根、瓦棒屋根等は、倉庫、工場、公共施設などの建物に使用されています。
軽量で高耐久ですが、台風により、捲れや雨漏りを起こす可能性があります。
その原因の多くは経年劣化による錆です。
これは、屋根材だけでなく、固定している釘、ビス、ボルトも表面皮膜が傷むことで、錆びて劣化します。
錆は、一度発生すると接触している部位に拡大し、やがては腐食させ、穴が開くため、注意が必要です。
錆を防ぐには塗装が必要になります。
塗料の密着性は良くないため、ペーパー掛けによる目粗しやプライマーなどの適切な下地処理を行った上で、塗装を実施しましょう。


20年程度塗装の必要がないとされる屋根材であっても、釘やビスでしっかり固定されているか、表面皮膜に傷が付いていないかは、数年毎に確認することをお勧めします。

外壁

外壁塗装は、外壁の美観のみが目的ではなく、実は台風対策にもなります。
防水機能のある塗料の使用で、耐久性アップに繋げられます。
但し、定期的な外壁塗装が施されなければ、その防水性は年々と下がっていきます。
台風前には外壁塗装を施し、台風による被害を防ぎましょう。

工場で加工したパネルを張り合わせることで、短い工期で仕上げられる外壁材は、パネル間はどうしても隙間(目地)が出来るため、シーリング材を打設し、埋める作業が必要になります。
15年超の高耐久シーリング材がありますが、新築に使用されるシーリング材の耐用年数は、5年前後と決して長くはありません。

一方、自由性が高く、継ぎ目の無い綺麗な仕上がりが実現可能なモルタル外壁は、主原料の都合上、どうしてもひび割れ(クラック)が発生しやすい外壁材です。
ヘアクラックは、どのような住宅にも発生する可能性がありますが、雨水が入り込む危険性は低いにも関わらず、ヘアクラックを放置し、構造クラックに発展してしまうと、台風時に吹き込んでくる雨で雨漏りを起こす可能性があります。
必ずクラック補修と塗装メンテナンスを徹底し、モルタル外壁の劣化を防ぎましょう。

クラックの補修

クラックとは、外壁にあるひび割れを指します。
0.3mm以下のクラックであれば、慌てて補修する必要はありませんが、幅が0.3mm以上のクラックは構造クラックと呼ばれ、雨水の侵入経路ともなるため、早急に対処が必要になります。

コーキングの補修

外壁にある隙間部分を目地材で塞ぐ作業を、コーキングと言います。
コーキングの寿命は、10年程度で、気密性や防水性を高める働きがあり、雨漏りを防ぐ役割があります。
環境により、それ以下の年月で劣化が進む可能性があるため、注意が必要です。
劣化により、隙間から雨水が浸入し、建物内部の腐食リスクが高まります。
年数はあくまでも目安で、気付いた時に劣化を埋める作業を実施し、自然災害から建物を守りましょう。

雨樋

屋根や外壁よりも外側に設置している雨樋は、雨風の影響を受けやすいです。
雨樋に、落ち葉やごみが溜まっていないかを確認しましょう。
ごみを取り除かない状態のままにしておくと、雨が降った際に、排水溝が溢れたり、重みで破損したりすることがあります。
定期的な清掃や落ち葉除けネットの設置を行いましょう。
また、雨樋に割れやずれなどがある場合、排水ができなくなる可能性もあります。
溢れた雨水がクラック部分に当たることで、雨漏りの心配にも繋がります。

雨樋の性質は、可塑剤を含有し、風などに対応可能な柔軟性、耐久性が保たれています。
しかし、雨水や太陽光に晒され続けることで可塑剤が染みだし、雨樋が硬化することで少しの衝撃でも割れやすくなります。
また、多く使用されている塩化ビニル、合成樹脂製は、衝撃に耐えきれず破損することもあり、築年数が経過することで、破損のリスクが一層高まります。
塗装による表面保護で、経年劣化を防ぐことが可能です。

ベランダ、バルコニー、陸屋根

ガーデニングや物干しスペースとして活用可能な、ベランダ、バルコニー、陸屋根には、通常の屋根とは違い、ほとんど傾斜(勾配)がありません。
そのため、如何にスムーズに雨水を排出させられるかが重要になります。
一方で、泥で排水が妨げられると、水が溜まり、防水層を傷めてしまいます。

また、雨水を集め、地上に流す役割を持つ排水ドレンが経年劣化により腐食してしまうと、目視では確認できない部分に穴が開き、ドレン内部で雨漏りを起こします。

まずは、定期的な清掃を行い、下地の経年劣化に合わせた防水工事、ドレン改修工事で、雨漏りリスクを回避しましょう。

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